天然猫肉汁アリス缶詰館

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第２１位

個人評価点：１０２点 ( １０９－７ ※減点の１点はオリジナル版のカバー内にあったオマケがオミットされてしまったこと ※減点の２点は紙質が悪く裏頁の印刷が透けて見えてしまうこと ※減点の４点はエピローグにより 過去散々脳内でたのしんだ妄想世界のうちのいくつかが確実に否定されてしまったこと )

『 ヒトという名の生き物のエゴイズムに関する考察 』

著者：海野螢
タイトル：新装版 風の十二方位
発行：久保書店
発売：２００９年５月９日
ＩＳＢＮ：９７８－４－７６５９－３４２７－５

貧乳ショートカットひとすじに独自のファンタジー路線を今日まで歩んでできた著者のデビュー２作目にして初のエロ漫画な処女単行本 『 風の十二方位 』 ( 発行：フォックス出版 発売：文苑堂東京店 発売日：２００４年６月１日 ＩＳＢＮ：４－９２５１４８－４９－４ ) の改訂新装版
カバー折り込み部にあったチビキャライラストおよび裏表紙のイラストはオミット
表紙絵はそのまま扉絵に移植
表紙・裏表紙・目次頁のイラストは描き下ろし 当時のモノクロ目次絵はオミット
カラー２頁のプロローグおよびモノクロ４頁のエピローグを追加した全１２話 ２３３頁のまるごと長編に たまごまご氏の解説 『 貧乳ノスタルジア ～ 並行世界のヰタ・セクスアリス ～ 』 ４頁 と あとがき２頁を加えた 都合２４６頁
当時の あとがき は 割愛されています
消し面積は圧倒的に改善されてますが 当時の透過度３０％の白消しから不透過の黒細線消しになったのは 痛し痒し

カバー折り込み部にモノクロイラスト アリ
扉絵にカラーイラスト アリ
目次にカラーイラスト アリ
カバー内に イラスト アリ


人差し指を咥えて舐めしゃぶり
その指を空にかざし
「北北西の風 風力１ 摂氏１２度 晴れ」
と
ひとりごちたところで頁を繰ると
電信柱の天っ辺で 意気揚々とポーズをとる 彼女が
「絶好の吸血日和ねっ！」
少女は 名を 『 ヘクト・パスカル 』 という

時は２００１年１月
新世紀に入ったからといって通常の生活が変わるわけでもなく世の中の移り変わりだけが風のようにただ過ぎてゆく ただあたりまえのように そんな時代を生きていた少年は 曲がり角で 少女に出遭ってしまう
少年は 名を 『 フータ 』 という

はたして 少女は吸血鬼だった
目の前で繰り広げられていたのは 路上セックス
とそのとき 突然 男が消滅していた
唖然とする少年に 少女は
「アタシが吸っちゃったからー」と 悪びれずに答える
言われてみれば たしかに牙もあるし 耳もとんがっているし
ＤＮＡさえ採取できれば食事には足りるとか
名刺代わりのチュー
慌てふためいてしまうフータの初めてのキスは かすかに血の味がした らしい

当たり前のことだけど 吸血鬼も食事する
当然 食べられたヒトは消えて無くなる
彼女にしてみれば 当然のアイデンティティ
だけど それが許せない フータ
ちょっと考えてみれば 誰にでも解ること
ヒトだって食事する
自分の手で殺したことがないから 気づかずにすんでる あるいは知らなかったフリをしてるだけ
生き物であれば すべからく 誰もが誰かを食べる
当然の 自然の摂理
ヒトは 自分達だけが特別だと認識したいので ヒト食いを許せない
神をも恐れぬ傲慢さ
フータも 所詮そんなヒトという生き物のひとり

つい友人たちに話してしまったがゆえ 失踪事件との関わり合いまで 背負わなくてはならなくなる少年のこころ
されるがままに身をまかせ 許してしまう 少年の危ういこころ

『 ダイスケ 』 『 ヒデト 』 『 エミ 』 『 モモコ 』 『 カツラ先生 』 そして姉の 『 カエデ 』

事態は徐々に フータの周りのヒトたちにまで及んでくる

いつの間にか家に居ついていたパスカル
ついには先生までもが失踪し
悩む少年は 彼女に「人を襲わないでくれ」と頼む
約束する少女
身勝手な認識で自分の信念を少女に押しつけた少年
無知は罪
好きなひとに「飯を喰うな」なんて あなたは言えますか？
それに応えようとした少女
約束という名の枷
あらかじめ不幸が約束された哀しき恋愛





恋に恋するお年頃
自分勝手なワガママを信念という大義名分に刷り替えて相手に押しつけ ひとを自分勝手な理想の色に染め上げようとする
愛には足りない幼き恋愛観
少年がもう少しだけ大人だったら たぶんこの物語は成立しない
少女がもう少しだけ現実主義者だったら たぶんこの物語は成立しない

第７話でパスカルの妹 『 ミリ・バール 』 の存在が明らかになり 物語は急展開する

さすがに その後のお話は 語るのを控えたいと思う
この素晴らしい物語を 手に取ってくれた あなただけの宝箱として

エロシーンなんて ほんのちょっぴりですから エロ本としての成コミにだけしか用の無い方は右に回ってくださいましね
好くも悪くも ヒトという生き物の 傲慢さを 教えてくれる お話です
あなたのハートには いったいなにがのこりましたか？



第２２位

個人評価点：１０２点 ( １０３－１ ※減点の１点は分厚すぎること )

『 超一流のシェフがこしらえた豪華で美味しい乱交劇場へようこそ☆ 』

著者：小柳ロイヤル
タイトル：聖ペナルティ学園 獄
発行：コアマガジン
発売：２００９年２月１９日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２５２－５５７－４

著者の処女単行本は とにかく多人数が入り乱れる乱交プレイがメインな 中編１編と短編６編を収録し オマケ漫画１頁と イラスト入りあとがき１頁付属な 総２１８頁

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
扉絵にカラーイラスト アリ
目次にカラーイラスト アリ
カバー内に モノクロイラストストーリー アリ


心情描写が疎かになりがちで視点も固定しにくいため 基本的に 乱交系は好まないオイラなんだけど 著者の作風は ミゴトなまで匂い立つ臨場感を醸し出していて コマ切りの上手さも手伝い 散漫にならず 軸としてのドラマ展開もきっちりと練り上げられているため ちょっとした映画を観てるような錯覚にとらわれるほど コマ割りの妙を活かせる技量をすでに身につけていて 風格すら漂っていてミゴトと言うしかほかにありませんでした
脱帽


『 聖ペナルティ学園 獄 』 ( ２６頁 )

「どうも ワタシ姫崎杏といいます。突然ですが オチンチンしごいてます。こう見えても真面目で通ってます。でもフェラチオなんかしちゃってます
という １頁目の前振りでは男性の局部と彼女だけをコマに収め
頁をめくった途端
「実はワタシだけじゃなかったりします
と 隣でチンチンしゃぶってる女生徒がフレームに収まる位置まで引き
禍の種をクローズアップさせたところで
下段では
女生徒６名が並んで跪き 男根しゃぶりをしている全景が明らかになる という仕組みです
まあ とにかくコマ展開力が素晴らしいのひと言ですね
ってなワケで
校則を３度破った者たちへの懲罰の儀式が繰り広げられることになります
ＡＶとかではとてもじゃないけどカメラワークが行き届かない良質の短編映画クラスのコマ展開により ゴージャスで小気味の好いエロースが垂れ流され
ご馳走様な逸品に仕上がってますよ☆





無論 ソースも美味しそうに体温を保った尻にへばりついてますとも★


『 ＰＭ３:４０ 宅配日和 』 ( ２６頁 )

ピンチの代打で宅配ピザ屋な叔父を手伝ったら
美味しすぎる贈り物が付いてきた
宅配先の家には とんでもナイスなご馳走が用意されてましたとさ ( ウヒャヒャヒャヒャ★
ご馳走様でしたあ☆
オチも男ごころを満足させてくれる粋な気配りで
たいへん美味しゅうございましたあ☆


『 ミルキーショットッ！ 』 ( ５２頁 )

生徒会と写真部と新聞部のイタチゴッコな学園争乱に 男女の恋愛感情をピリリと絡め やはり特濃の乱交汁ソースで仕上げた逸品です☆


ほか
『 神田原さん御乱心！！ ＭＡＸ 』 ( ２４頁 )
『 ピンクチャイム ａｆｔｅｒ５ 』 ( ２６頁 )
『 空色娘Ｄｅｅｐ 』 ( ２４頁 )
『 Ｓｏｋａｎ’ｓ ｄｉａｒｙ 』 ( ２８頁 )
を収録


多人数モノの迫力は好きだけど 集中力不足な やってるだけの乱交は御免被りたいというあなたへは 特にお薦め



第２３位

個人評価点：１０２点

『 少年少女のステキにドキドキなメルヘン時間 』

著者：ほしのふうた
タイトル：仔犬のしっぽとお砂糖と
発行：ヒット出版社
発売：２００９年２月２６日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８９４６５－４２８－０

デビュー以来頑なに少年と少女のポエム世界を描きつづけてきた著者の１６冊目は 短編１０編を収録し 『 きりりん 』 のイラストメッセ１頁と 『 俊俊 』 の寄贈漫画 『 未来少女★トラブル・ミリィ 』 ４頁と モノクロイラスト２頁と あとがき１頁と 謝辞１頁付属な 総１９８頁

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
扉にカラーイラスト アリ
目次にモノクロイラスト アリ
カバー内は特に無し


極稀にショタコンものは描かれていたけどロリコンものはほとんど描かず 少年少女路線ほぼひとすじな作家様ですが単行本の刊行ペースがスローダウンして おおよそ２年半ぶりの新刊とあいなりました
今回は十八番の無声劇が１編も収められてないことが とても残念ですし ぶっちゃけ３社４誌にまたがる寄せ集めなこともあり 作風自体はかなりバラツキがありますが いろんなテイストを賞味できるという点では ふーたの入門書的な一冊かもしれませんね

ああ でも やっぱし無声劇が観たかったなあ…
現在成コミ事情ではなにかと困難かもですが
いつかまた 観られる時代が来るんじゃないかと まったり待たせていただく所存


『 夕風の部屋 』 ( ２４頁 )

元気っ少女な あかり ちゃん
きょうもお外で少年たちとヤンチャにボールで遊びます
本読みながら歩いてたネクラっぽい眼鏡の 佐野くん にぶつかっちゃいました
なので 佐野くん で遊んでみました
石投げも早々に
河川の橋を渡らずに 思いっきり てててててて と 助走をつけて
あかりちゃんは 夕陽をバックに宙をとんだ？？？
雑草に助けられながらも 男の子たちより一歩早く 記録更新
ランドセルしょってスタコラサッサ
ギャラリーのアンコールにトンボ切り
山道の樹々を抜け
バラックの山小屋に侵入
そこには佐野くん
ふたりでひみつのエロイあそび
いつものひみつのエロイあそび
ところがきょうの佐野くんはちょっぴり強引で
ついにふたりは本物のセックスを体験したのでありました
「実はボクん家さ この終末に引越すんだよね
そして佐野くんは言葉通りに翌朝にはいなくなっていました
でも小屋はあいかわらずそのままで
「？ 何だこりゃ？？
箱の中にはたくさんの 大人の玩具が入ってて
そんなステキな置き土産を手に
今では あかりちゃんひとりの 隠れ家になってます

【お終い】

このあと ふたりは どうなってゆくのでしょうね


『 てなぐさみ 』 ( １６頁 )

丸い小池と鉄棒に
そしてベンチが二つきり
たったそれだけのちっちゃな公園
夕方に近くなるとますます誰もいなくなり
路地から路地への近道に
通り抜けてく人が
ほんの時々いるくらいだった

少女はベンチに横になり
わざと無防備なポーズして寝たフリとかしちゃって
どこまで恥ずかしいのガマンできるかって
そんなスリルなひとりあそび

ドキドキでヌルヌルが出てきちゃって
ちょっとパンツずらしてドキドキを増やすつもりが
頭真っ白で全部脱いじゃって
自分でもワケワカメになっちゃって
したら いつの間にか隣に誰かが座ってて
スカートつままれちゃって
いじられちゃって
おしりの穴に何か挿れられちゃって
オシッコびゅ～～～しちゃって

カラダがはじけて
真っ白になって
どれくらい経ったのか
フと目をひらけば もうあたりには誰もいなくて
おしりにビー玉が入ってて
好かったね☆


『 虹の国のふたご天使 』 ( ２０頁 )

双子姉弟な天使が
蝶蝶サンを追いかけて
ヘンテコなお花サンの触手に捕まっちゃって





花粉を運ぶ媒体にしてもらっちゃったりする
ステキなメルヘンでしたあ☆


ほか
『 日曜ハリケーン 』 ( ２２頁 )
『 鬼さんどちら？ 』 ( １６頁 )
『 脚に覚えアリ 』 ( １６頁 )
『 あめふりっこ 』 ( １６頁 )
『 がたごとバス 』 ( １６頁 )
『 未来少女☆ミラクル・ミリィ 』 ( １６頁 )
『 仔犬のしっぽとお砂糖と 』 ( ２０頁 )
を収録

大迫力の過激セックスとかじゃないけど
ドキドキな息づかいまで聴こえてきて
そういうセックスが好みなら 相当に使いやすい作家様なのでありますよ
まあ 今回はメルヘン色はちょい薄味ながら 良質な一冊でございますので
少年少女派の方はぜひぜひ☆



第２４位

個人評価点：１０２点

『 Ｍ女である自分をエロ漫画としてさらすことの意義 』

著者：くろ
タイトル：正しい彼女の愛し方 Perfect Bizarre
発行：ジーウォーク
発売：２００９年８月２１日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２９７－０８５－５

自らがＭ女であることを公言している女流エロ漫画家な著者の２冊目は 表題作 『 正しい彼女の愛し方 』 の第９話から第１５話までと 『 強姦 』 の第３・４話と 『 監禁 』 の第１話を収録し カラーイラスト４頁と イラスト入りあとがき１頁付属な 総１８６頁

カバー折り込み部に著者既刊宣伝アリ
カバー内に ラフイラストとあとがきアリ


さて 表題作シリーズにしても 『 強姦 』 『 監禁 』 のシリーズにしても いずれもオムニバスであり 作品にテーマごとにナンバー付けがされているだけで関連性は皆無なので 既刊を読んでいる必要性は特にありません
なお 『 正しい彼女の愛し方 』 は 『 正しいくろの愛し方 』 と 置き換えると とても解りやすくなりますよ
ようするに 著者が自分視点で望んでいる妄想劇と捉えるのが いちばん美味しい食し方なのですね
プラムの著者コラム 『 ジバクダン話室 』 あるいはプラムサイトの 『 地下室 』 などで体験談として扱われたものもしばしば登場することがあるので併せて読んでいれば思い入れも倍増すること請け合い
やはり女流作家の赤裸々な体験談告白風味は 自虐趣味マルダシで さすがにドＭと納得するしかありませぬ

さて 本作の 『 正しい彼女の愛し方 』 本線シリーズであるが 処女単行本と比べると よりいっそう自分がされたいことばかり幅を利かせ 結果として 盲目的に虐めて欲しいという欲求ばかりが先走り 物語の厚みとしては突き抜けたドラマに仕上がっていないものが１冊目より多かったことが ちょっぴり残念ですが
また 味付け自体にラブコメのオブラート含有量が増加したこともあり ＳＭドラマというよりは Ｍ女の願望優先的ＳＭゴッコ という風味に近づいていて 登場する男性に生粋のＳがいないことも手伝い Ｓ男視点からだとやや喰い足りない方向性にシフトしています

また 著者の弱点である作画面が遅々として向上してこない面ももどかしいです
特に基礎デッサン力不足 と かけてないカットの方が美しくみえてしまう女体のトーン貼りだけは 早急になんとかしてもらいたいものです
あと 個人的な趣味なので余談ですが 今回はヒロイン全員がパイパンなのもかなり辛かったです
女性の美しさの根源には 『 髪 』 があると 頑なに感じているオイラなんだけど
それは当然 『 顔 』 を飾る意味でも天が与えた宝としてのソレで
同様に 『 まんこ 』 を飾る 『 陰毛 』 や 『 尻 』 を飾る 『 ケツ毛 』 や 『 脇の下 』 を飾る 『 ワキ毛 』 は とてもオシャレで個人差も大きく エロ漫画鑑賞の上でもっともたのしみな部分であるのに それがいっさい観られないというのは甚ださみしい限りでありまする
無論 羞恥プレイの一環としての剃毛なら おもしろみもそこそこあるのですが
と まあ 個人的な趣味については さておき
やはり圧巻だった３作品のみ ちゃっちゃとご紹介です


『 強姦 第３話 』 ( １８頁 )

先輩との夜のデート
夜釣りの兄ちゃんたちに カッコツケた先輩はボコられ逃げ帰り
取り残された彼女は 完膚無きまでいたぶられる
タチウオ・ユムシ・イカ・青イソメ・釣り針
午前４時０５分
警察官２名に保護された彼女は病院に搬送されるが
乳頭の欠損・膣内に無数の裂傷・他 打撲など 全治２ヶ月


『 強姦 第４話 』 ( ２０頁 )

不良グループに難癖つけられ拉致られた彼氏彼女
互いの目の前でともに嬲られ
アブナイ注射を局部に打たれ化けチンコと化けクリ乳首にされ
強制的にセックスさせられ
壊されたのち
翌朝発見される


『 監禁 第１話 』 ( ２４頁 )

きょうから春休み
退屈なのでクラスの女を拉致ってきた男子生徒たち
荒縄・ギャグボール・安全ピン・タバコの火・蝋燭・チンコドーナッツ





３、４日が過ぎ
彼女は解放されるが…


ほか
『 正しい彼女の愛し方 第９話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１０話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１１話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１２話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１３話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１４話 』 ( １６頁 )
『 正しい彼女の愛し方 第１５話 』 ( １８頁 )
を収録

そろそろＰＣでの作画も視野に入れて欲しいと思うきょうこのごろ
でも人物デッサンを徹底的に繰り返した方が好いのかも？
ところで第１５話のラストが素晴らしい限りでしたが
コレってＭゆーより極度に依存症な あいうえ女ちゃうの？？？


関連：
ＳＭという名のアブノな男女の純愛で真っ正面から紡がれたドラマに酔いしれ、背筋が凍るほどサムコワイ日常の闇に巣くうリアル強姦にただココロが涙スル。



第２５位

個人評価点：１０１点 ( １０５－４ ※減点の４点は分厚すぎ )

『 踏まれても踏まれても雨が降ればニョキニョキとたくましく這い上がる雨後のたけのこ少女たちへ捧げるシアワセ星人のうた 』

著者：たけのこ星人
タイトル：シアワセ少女
発行：コアマガジン
発売：２００９年１月１９日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２５２－５２８－４

著者の処女単行本は １０４頁の長編１編と 中編１編と短編３編を収録し ゲスト４名 『 赤人 』 『 むらたたいち 』 『 ｎｉｗａｃｈｏ 』 『 いけだかなめ 』 のイラストメッセ２頁と 作品解説３頁と オマケ漫画 『 たけのこ日和 』 １頁と イラスト入りあとがき１頁付属な 総２４０頁

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
カバー内にカラーイラストおよび表紙ラフ集アリ


ぶっちゃけ 作画力云々いぜんに基礎デッサン力が不足しすぎ
が 線は力強く絵力があり キャラデに魅力を与えていることは確か
だが 如何せん微妙な表情を描きわけられるとかいう段階にはほど遠く
エロ漫画でいのちとも言うべき 裸体のデッサンがまるで出来ていないのが あまりにも勿体ない
デフォルメで誤魔化すまえに まずはきっちり美しい裸体のラインを描くことを心がけるべきではあるまいか？
たけのこ星人の描く男女の裸体は人間のカタチをしていない
まず完璧に美しく写実できるようになってから崩さないと ヘンなクセがついたまま固まってしまいそうで危険である
著者なりにいろいろと勉強はしているのであろうが 透過図は酷すぎてエロースはマイナスになってしまうほどなので使用して欲しくない
視点についても単調なパターンが多く もうすこしアートな映画とか観て研究して欲しい

肝心のドラマの方は 『 君の気持ちと僕の想いとあなたの思い出と 』の設定が滅茶苦茶で 人としてどうかと思うが ってかオマエはこんな人との付き合い方をするのか？と呆れてしまうが それ以外は全作品 行動原理が純粋な愛に則られていて ミゴトでした


『 雨降って 』 ( カラー４頁含む２６頁 )

隣家の幼馴染みをオナニーを発見して以来 専用の肉バイブにゲットした女生徒が 遊びでクラスメイトたちとセックスをたのしもうとして 感情を無視され肉便器にされ 初めて自分がやってきたことの酷さに気づくお話
雨降って地固まる
気づけただけでも シアワセであろう


『 お幸せに 』 ( ２２頁 )

片想い歴２年の 校内随一のアイドル女生徒が目の前で輪姦されていた
当たり前といえば当たり前なのかもしれないが
ボクはヤルことを選んだ
そして 何度も何度も彼女を侵し精を放つ





ボクは知っていた
彼女には両思いの幼馴染みがいることを
彼女はそのことで何らかの弱みを握られ抜け出せなくなってるらしいことも理解していた
当然のように破局はやってきた
鬼神の形相で彼は来た
彼女は彼の胸に飛び込む
ボコにされて地にまみれた視界に それでも納得がいった
ボクが言える立場じゃないのは解ってはいるけど
それでも伝えずにはいられなかった
「お幸せに」
とても幼い恋愛観だけど
それでも彼らなりに精一杯な三者三様の純愛模様
あなたのハートにはなにがのこりましたか？


『 幸せ日和 』 ( ２０頁 )

親友の罠にまんまと引っかかり
幸せ薬の効力で ズタボロの肉便器にされても
いつも大好きな憧れの君に抱かれている
とても悲惨で
でも夢が永遠に続くのなら ある意味とても幸せな
そんな女の子の純愛物語
親友である女生徒の原体験に基づく動機が見えてこないところだけが ちょっとだけ惜しいけど
純愛と凌辱の二重奏がシンプルに心地好い逸品


『 手と手つないで 』 ( １０４頁 )

主人公の男子生徒と なんでも話してくれる ちょっとお脳の足りない幼馴染みな女生徒の コレもやっぱり雨降って地固まる系のお話です
彼女が好きになった男子生徒が しょーもないワルで 彼女は肉便器として扱われているのだけど 感情の在りようが健常者とは異なるため それが理不尽であることすら解らないというところで物語を組み立てます
一方 彼女との絆を自ら手放してしまう主人公
さらに彼女に惚れている主人公の友人を起爆剤として投入し 事態の終結の鍵としますが ここはさすがに形式理論すぎて もうすこし設定をきっちり造りあげて欲しかったところ
さて 最終的には さしもの彼女も自分の感情に気づくことになるワケなのですが
ラストは予定調和にきっちり絆で結ばれて 幸せの幕引きとあいなりました
正直な感想として 主人公の性格は相当に幼く感じられます
常人であれば 薄弱児に同情を感じることがあっても 男女としての愛をはぐくむには不都合があります
同情を愛と勘違いしてもおかしくない年齢だとは思いますが 成年向けで描くいじょうは あまりにもジュブナイルに偏った観点で描くべきではないのでは？
ひとを愛するということは とても素晴らしいことですが
生涯のパートナーとして本当に 彼が彼女を求めた理由が提示されていないので
はっきり言ってしまえば こんな女性に幼馴染みというだけで本気で惚れてしまうということ自体が 主人公の男子生徒の病的性格を決定づけていることに他ならないと感じるのですがどうでしょう？
もし この物語に説得力を与えるとしたら 惚れるに値するだけの彼女の素晴らしさをドラマとして提示する必要があったのではなかろうかと
短編ならキャラの性格付けなど多少の誤魔化しはききますが このクラスの長さになるとどうしても粗が目立ってしまうのも事実
やはりこの手のシリアスで長編を描くいじょうは キャラの原体験にもとづく性格設定や経験に基づくアイデンティティくらいは きっちり世界観として造りあげておくべきでしょう


ほか
『 君の気持ちと僕の想いとあなたの思い出と 』 ( ５２頁 )
を収録


ともあれ
粗は探せばいくらでもありますが
基本理念として 『 純愛 』 を真摯にテーマとして取り上げている素晴らしいエロ漫画家のひとりであることは 火を見るよりも明らかなので
純愛系が好みな方はぜひ☆



第２６位

個人評価点：１０１点

『 ただひたすらに盛りまくる少年少女たちの仕合わせエロエロ行進曲 』

著者：Low
タイトル：秘密のハートマーク 色付き始めの過激なうんどう
発行：ジーウォーク
発売：２００９年１月５日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２９７－０７４－９

ひたすらにさかりまくる少年少女のラブラブエッチを描きつづける著者の３冊目は 短編９編を収録し イラスト入りあとがき１頁付属な 総１８４頁

カバー折り込み部にカラーイラストおよび著者の既刊宣伝アリ
カバー内は特に無し


作画的なことだけなら 引き絵で充分に魅せられているだけに不用意で中途半端な透過図は要らんとゆーことで 愛の断面図だけでお釣りが来るので あまり煩くして欲しくないゆーことと 今回はモノローグも含めて台詞を詰めこみすぎた作品が多くて もうちょっと間引いてくれないと流れがすこぶる悪くなるゆーことを除けば もうキャラデも完成の域に到達し オリジナリティーとしては申し分ないってとこですが
もう男の子も女の子もめっさキモチヨサ満開で
ふたりのセックスの素晴らしさがビンビンに伝わってきて
たいへん美味しゅうございました
絵で充分伝えられる技量をもっているだけに 流れを損なうほどの台詞の植え付けはご勘弁いただきたく存じまする
ナニセ老眼が深刻化しておりますので ここまで文字が小さいと 読んでてめっさ疲れてしまうのです
台詞もステキなので 無理なくピンポイントで植えて 大切な部分は絵で表現して欲しいです
ってなワケで今回はちょっと評価が落ちましたが
スキル自体は向上してるので 次回作を大いに楽しみにしています
なお 今回は１冊目以来久々にＳＦ風味なお話しとか 妹と彼のラブラブエッチを押し入れで覗くキモオタ星人な兄の話とか なかなかバラエティーに富んでて楽しめましたぞ
あと 頭身はやや上がって来てて 今回は中学生くらいが主戦力になっております





ほかの収録作品は
『 Ｔｈｅ Ｂａｔｔｌｅ Ｃｈｉｎ×２ 』 ( ２０頁 )
『 あつ(ハート)あつ(ハート) 』 ( ２０頁 )
『 秘密のハートマーク！ 』 ( ２０頁 )
『 モーレツラブレクリエーション 』 ( ２０頁 )
『 ボコボコ愛ランド 』 ( ２０頁 )
『 マセカノ 』 ( ２０頁 )
『 こんがりアッツアツ(ハート) 』 ( ２０頁 )
『 ハートのサイン 』 ( ２０頁 )
『 サカリミット 』 ( １８頁 )


なお某アマゾン様で書いた２冊目のレビューがご臨終してしまっているようなのでココに記録を残したいと思います


Low 『 育ちざかりのキケンな年頃 』 ( ジーウォーク )

『 過去を振り返る１名を除けば、全員 『 ふくらみかけ 』 。ローティーンの少年少女たちの想いを覗き見たい方へ。あるいは、童心を取り戻したい方へ。ハードコアなエロ描写はトップクラスの特濃です。漫画としてはシンプルだけど、すがすがしいキュンキュンが抜群になった２冊目 』

著者の２冊目
乾家の飼い犬 『 愛 』 ちゃんが内藤さんちの飼い犬 『 パル 』 くんに出逢って御主人様たちに見せつけようとして思いっきり盛り上がっちゃうラブラブドラマ 『 ワンTwoフィニッシュ 』
勘違い嫉妬ののラブエッチ 『 ギコギコヘッド 』
休み時間が待ちきれない二人の駆け込みトイレな熱々物語 『 セックスボックス 』
兄妹のラブエッチ 『 妹アルバム 』
仲直りの熱々エッチ 『 ちゃんと仲直り 』
ソフトボール部二人の保健室内ラブエッチ 『 女の子やもん！ 』
双生児姉弟のステキに可愛い大人ごっこ 『 ごっこ 』
ラブエッチ 『 チュウ チュウ タイム 』
女房気取りのカノジョにちょっとキレて、そこから始まるお話『あまからかのじょ』。　昔の思い出ビデオを観ながら盛り上がる二人のお話 『 らぶらぶひすとりー 』
宿題が無い日のひとりえっち 『 翔子ちゃんの秘密 』
絵柄的には完全に安定期に入りました
作品の方向性は思いっきりシンプルな 『 愛ひとすじ 』 になってきました
もうこっ恥ずかしいくらいのベタベタな作品ばかりです
ラブラブエッチが苦手な方は絶対にパスしてくださいませ
物語は常にワンアイデアでえっちに突入します
シンプルにエロ一直線すぎて漫画としての感動は不足してるかもしれません
エロシーンの中に二人の心情描写をきっちり詰め込んでます
エロ描写は１００点満点
ハードコアな描写の中にキュンキュンがあふれてこぼれ落ちるくらい詰まってます
『 らぶらぶひすとりー 』 だけは１５歳くらいですが他は推定１０～１３歳くらい
１名を除いて全員第二次性徴期突入のふくらみかけ
少年少女両方のキモチをきっちり描いているのが素晴らしい限りです
ひねりが愛情を高める純愛成分１２０％の少年少女もの
大人からの視点ではないので所謂ロリコンものとは一線を画します
大人が全く介在しないのも統一感があって見事でした


第２７位

個人評価点：１０１点

『 完全無欠にファンタジーなチビっ娘賛歌 』

著者：てつ
タイトル：みにまにあ
発行：ジーウォーク
発売：２００９年７月１８日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２９７－０８３－１

アンダー９な いわゆる幼女系 をデビューからひたすらに描きつづける著者の３冊目は 短編１０編を収録し イラスト入りあとがき１頁付属な 総１８４頁

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
カバー内は特に無し

松文館よりの１冊目 『 幼女の穴 』 では 幼女のキモチまできっちり描いていたため かなり黒いポエムで 多少の痛み成分も含有していたものの オブラートの強い作風はそのままに ムーグ入団以来どんどんファンタジー化が進行し 本作ではもうリアリティーなぞどこ吹く風な 二次元ロリ萌専用の御用達本と相成ったしだいでございますね
無論 個人的にはリアル好きですので １冊目がいちばんの宝物ですが ここまで理想的な男性向け二次元ファンタジーに徹してくれてたら 文句の付けようもございませぬ

ぶっちけ 作品解説とか不要ですナ
凌辱的なものにしろ純愛的なものにしろ どの作品も完膚無きまで男性向けの二次元ファンタジー展開ですので
悪いことをしているという意識は完璧に消滅してしまうのでございまする
逆説的に言うと 秘め事的な危険なニオイも全然無いのですがね
ってなワケで





こんな感じのエロシーンとともに
表紙で萌えたら
即購入クラスの逸品ということで

まあ さすがにリアル系しか受け付けない方なら回避推奨ですが
二次萌ロリ派でキャラが好みならぜひ☆
ぶつちゃけ 萌えエロ漫画用の二次元ファンタジーとして都合良く造られたキャラですので 当然漫画以外の世界にこんな幼女は存在しませんので くれぐれも勘違いはしないようにお願いしますよ？

あっ？
いちおうタイトルくらいは書いておきますね
『 大パパ＞小先生 』 ( カラー４頁含む２０頁 )
『 ナオちゃんは小さい子 』 ( １８頁 )
『 せんせいとみずぎ 』 ( ２２頁 )
『 ゆけ！幼女自警団 』 ( １６頁 )
『 ぼくのあかちゃん 』 ( １６頁 )
『 ひみつこうえん 』 ( ２２頁 )
『 大運動会 』 ( １４頁 )
『 みてページ 』 ( ２４頁 )
『 すくにん 』 ( ２０頁 )
『 おさんぽ登校 』 ( １６頁 )
の １０編です

時代が時代なので致し方ない気はしますし こちらの作風の方が より生き延びる確率も高いでしょうが 正直 １冊目みたいなのを また観たいです
ともあれ
罪レベルにカワユスなのでございましたあ☆



第２８位

個人評価点：１００点 ( １１５－１５ ※減点の１５点は漫画まで収録した弊害による価格の高騰およびイラストと漫画の醸し出す世界観の違和感の甚大さ )

『 一枚絵が織りなす分厚い物語に魅せられて絶品の桃尻少年たちで舌鼓を打て♪ 』

著者：ぽ～じゅ
タイトル：PO-JU WORKS ショタ商業誌全作品集[1998～2009] 【Ｂ５サイズ】
発行：松文館
発売：２００９年８月２７日
ＩＳＢＮ：９７８－４－７９０１－２２８６－９

著者のショタ作品のみを集めた処女単行本は 大判Ｂ５サイズの画集 ＋ 漫画集な 総２００頁

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
目次にカラーイラスト アリ
カバー内にモノクロイラスト アリ

カラーイラスト既出 ( ４８頁 )
『 少年愛の美学 』 『 少年嗜好 』 『 少年倶楽部 』 などのアンソロジー・雑誌・同人誌の扉絵などに掲載されたイラスト
見開きイラスト × ３点
１頁ぶち抜きイラスト × ４０点
半頁サイズイラスト × ４点

カラーイラスト描き下ろし ( ７頁 )
１頁ぶち抜きイラスト × ７点

カラー漫画
『 道草 』 ( ８頁 )

モノクロ漫画
『 乱交教室 』 ( ８頁 )
『 僕と河童の夏。 』 ( ６頁 )
『 痴漢嗜好 』 ( ４頁 )
『 暗闇で…×× 』 ( ６頁 )
『 路地裏で… 』 ( ６頁 )
『 しゃっくりの治し方 』 ( ８頁 )
『 初○の出 』 ( ８頁 )
『 白濁。 』 ( ８頁 )
『 巨根の事情 』 ( ８頁 )
『 濡艶 』 ( ８頁 )
『 肛交男子 』 ( ８頁 )
『 ＭＡＩＤＲＯＩＤ 』 ( ２４頁 )
『 Ｅｌｖｅｎ・Ｄｒｏｐｓ… 』 ( ７頁 )

モノクロイラスト漫画
『 メスショタ 』 ( １頁 )
『 ショタコレ ３ ｅｌｆ 』 ( ２頁 )
『 バニボな情景 』 ( ６頁 )

作品解説
『 ＭＡＩＤＲＯＩＤの世界 』 ( ９頁 )

ほか
カラーイラスト入り目次 １頁
あとがき １頁
を 収録

カバー内にも モノクロイラスト ９点アリ


さて 著者のショタエロ方面作品のみ１０年分詰まった処女単行本ですが
タラレバは好きじゃないけど もしイラストおよびイラストストーリーのみの作品集だったら 順位はまったく違う結果となっていたでしょう
価格もさることながら 世界観 違い過ぎて 違和感がアリアリ
なので かなり困りものの一冊であることだけは確かです
もし各々を個別に評価させていただくとしたら
カラーイラスト：１２０点
モノクロイラストストーリー：１１０点
漫画：６５～８５点
ＭＡＩＤＲＯＩＤ：８５点
ってなところでしょうか
１０年前の作品でありながら 『 バニボな情景 』 の完成度は素晴らしすぎますし
『 ＭＡＩＤＲＯＩＤ 』 『 Ｅｌｖｅｎ・Ｄｒｏｐｓ… 』 や 『 僕と河童の夏。 』 などのもつエロ空間力はカラーイラストにさほど劣らない素晴らしさがあります
が
その他の漫画は 日常のリアリティーが中途半端に侵蝕していて イラストのもつ神憑り的なファンタジー性エロースからは 大きくかけ離れていて ともすればショボイです
それは どこか在り来たりの日常のなかの嘘を想起させてしまうていどの中途半端さを感じずにはいられなかったです
ま 無論 個人的な感想ではありますが
ともあれ
向こう３年間くらいなら ショタエロは成分は コレ１冊あれば充分お釣りが来る逸品
とゆーコトで
まあ 漫画はＡ５サイズにして別売して欲しかったですが
二次元ショタエロファンなら 何をさし置いても コレだけは持ってなきゃダメでしょう
と ゆー カンジの 作品集です
ともあれ





一枚絵が伝える男の子たちの物語をとくと堪能してくださいませ
リアルショタコン以外の全ショタコン野郎 ( ♀野郎も可 ) の福音の書☆



第２９位

個人評価点：１００点 ( １０５－５ ※減点の５点は分厚すぎること )

『 欲望という名の愛だけで綴られた特濃脳汁日記 』

著者：TYPE.90
タイトル：まなびの園
発行：コアマガジン
発売：２００９年８月１９日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８６２５２－６９１－５

とにかく一歩も譲らぬハードコアセックスひとすじにに剥き身の欲望こそを思いっきりたれ流して セックスの素晴らしさを世に啓蒙しつづける著者の９冊目は 描き下ろし７頁の 『 補講 』 含む 全１０話の表題作長編の 都合２３８ページ

カバー折り込み部にカラーイラスト アリ
扉絵にカラーイラスト アリ
目次にカラーイラスト アリ
カバー内に あとがきアリ


ぶっちゃけ今回はダークな部分がほとんど無く 破壊的な味付けはなされておりませんので 著者の破壊的ハード凌辱系こそを愛する方なら ちょっぴり不満もあるかもですが
とにかく 全編とおして 脳まで直接響いてくるほどの官能のみで勝負した分 セックスのキモチヨサ のみがクローズアップされていて もうどーにも止まりません
ってか １話だけで抜くに足りるほどの濃い口エロースに満ち溢れてて ステキすぎました☆
まあ アレです…
漫画としての面白みとかは 今回は期待しない方が好いです…
まあ単にシチュを組み立ててエロを魅せるための 骨子はあるレベルだと思っていただければ間違いなしです
結果から言えば 第４話までが抜群の流れです
第５話でメリハリつけようとして 話を無理目に展開させたところは×
ここはくだんの流れのまま 脳天気に海 アウトドアセックスの好さを出すべきだったのではなかろうかと
６話で回復するも
第７話での新キャラの投入は遅すぎ
もし出すのであれば セックスに関与しなくても ドラマ部分で小出しにしておくべきだったでしょう
まあ 行き当たりばったりの描き手サマなので 致し方ないところとはいえ キャラとしては悪くないので勿体なくもありました
最終話も まあ 丸投げですが ( 爆
エロ漫画なので かまわんでしょう ( 苦笑
ともあれ
第５話のみがエロース不足でしたが もうご馳走様な満腹感をとおりこしているので無問題
個人的には 主役の 『 東郷 』 クンがハメながらハメられなかったことだけが残念でしたが まあとにかく チンチンは大変満足いたしましたあ☆

とにかく

なにはさておき

登場人物全員が すべからく キモチヨサＭＡＸ な 作品集です☆

えっ？
物語の紹介？
そんなもン要らんでしょ？無いような内容です
まあ キャラ紹介くらいやりましょうか？
『 東郷クン 』 ちんまくて可愛い美少年にして 底無しの性欲な一年生で 主人公なのに表紙にも裏表紙にも絵が無いのが罪
『 早乙女先生 ( 表表紙 ) 』 談話室で生徒を喰いまくるしょーもない痴女星人な女教師
『 菅原先生 ( 裏表紙右 ) 』 完全に常軌を逸した過剰性欲の保険医
『 杉野サン ( 裏表紙左 ) 』 東郷クンとは同級生な 実はフタナリの女生徒
ってのがメインキャラ
ともあれ





欲望のおもむくままにセックスしまくるキャラたちを愛でよ☆
からだじゅうから汁という汁を垂れ流しつづけるキャラたちに乾杯☆
みんなの アヘ顔が 素晴らしすぎ☆
東郷クン カワユス すぎ☆
抜けすぎ☆
あっ？
でも
これだけ本編が濃いのであれば オマケはむしろエロ無しで魅せたホがいくね？



第３０位

個人評価点：１００点 ( １０３－３ ※減点の３点はタイトルが内容と違いすぎること )

『 土壇場突貫純愛狂想曲 』

著者：川原流寺
タイトル：痴女達の切札
発行：ティーアイネット
発売：２００９年１２月４日
ＩＳＢＮ：９７８－４－８８７７４－３３０－４

さて まるで血を吐くかのごとく 鬱と暴力に彩られた世界観を読者に提示し 劇薬レベルの紙ドラッグとして 個人的趣味の一冊としていまだ我がメイン本棚に居座りつづける１冊目と 大きくその作品性を方向転換した著者の２冊目は 中編３編と短編１編を収録し イラスト入りあとがき２頁付属な 都合２１２ページ

カバー折り込み部にカラーイラストおよび既刊宣伝アリ
カバー内は特に無し


ティーアイネットらしく 短編もきっちり尺が獲れているため どの作品も厚みがある
無論 頁数が確保出来ているとしても 漫画力に乏しい方だと 却って持て余してしまうのだが そこは元々展開力を備えていた著者なので 漫画レベルもぬかりない
ぶっちゃけて言えば １冊目のように 鬱々としてやり場のないジレンマを作品に投影したかのごときスタイルの漫画の方が個人的には好きだ
現在成コミ事情のレールに乗っかったような作品には あまり興味が無い
が
この作品集は とても響く
そしてなにより あとがきが よい
単に漫画を好きだから 書き殴る そんな時代は終わりを告げ
すこしでも好い作品を読者に提供できるように 自らをも成長させようと試みる著者の想いが洪水のように そして真摯に表明されていて 胸を打つ

人物を描くのが苦手
２・３年前までは年下にでも敬語を使うほど対人関係を構築できなかった
そんな著者が
すこしでもいろんな人の表情を観るために努力し 怖かった外へも自主的に出かけたり
それは たしかに 漫画を描くうえで とても大切なことであるが
それいじょうに 人として成長することこそが 自らの枠をも拡げてくれる武器だ
ヒトは 他人を識ることによって はじめて自分のカタチを認識できる 社会性の生き物
だからこそ 識ることだけが 自らを成長させてくれる 糧なのだ
いまはまだ そのとっかかりに過ぎないが
やがては どこまでもひろい この世界のどこかで 誰かが叫んでる想いすらも ひろえるときが来るだろう

正直 水中セックスは やったことのある人間なら誰でも解るが バケツの水に突っ込んでるみたいなもので 快感からはほど遠い
なので １作品のみは しぼんでしまったが
漫画的には どれも 充分 納得できる出来だった
表情には まだまだ硬さも目立つし 微妙な想いまでをも伝えきるほどまでには熟練していないが
それでも セリフと併せて 想いをきっちり伝えられるレベルにはたどり着けた
手と手
目と目
唇と唇
肌と肌
それらが 互いに 触れ愛 伝え愛 影響仕愛
幸せよりも大きな たしかな仕合わせを 勝ち奪るまで きっと ほんのわずかだ
言いたいことは数あれど 今回はその成長こそを賞賛したい
ともあれ
『 ナツミとジンくん 』 が ミゴトでした☆
『 ドライブスルー 』 も とてもステキでしたよ☆

まだまだ見識を広め
もっともっと大きな視野をもち
伝えたいことを伝えられる作家になってくださいましね☆

とゆーワケで 上述の２編のみのレビューモドキです


『 ナツミとジンくん 』 ( ３２頁 )

遊びなら 笑顔でバイバイ出来るから
本気の恋じゃなければ 去りぎわに泣かなくてすむから
だから彼女は 暇つぶしの遊びという関係を 相手にうちだすことで自らを納得させようとした

彼は多くを語らなかった
彼女の意見を尊重したかった というのも確かにあるかもだけど
それいじょうに 否定されることへの恐怖が たぶん大きかった

彼女は弱子だった
いくら言い聞かせたところで ふとしたはずみで簡単に手折れてしまう自信
あまりにも無力で 簡単に壊れてしまう世界

光なんて 届かないところでもがいていた どん底な残念星人の
悲痛な叫び

依存は 恥では 無い
一方通行の 甘えじゃなければ 共依存は ときとして 大いなる 相互成長を促す

底辺でもがく こころに虎馬を抱えた 残念星人を讃える詩

大好きだよ ( はぁと

あなたのハートにはなにがのこりましたか？

世界のカタチが解らなくて 自分の立ち位置すら解らなくて 不安で他人と接触すら出来なくなってしまった あなたへ
あるいは すくなからず 耐えきれない心の病に押し潰されそうになった そんな経験のある あなたへのお薦めです


『 ドライブスルー 』 ( ４８頁 )

ドライブスルーなバーガーショップで働いてるワタシ
いま ちょっと シアワセ星人
なぜって？恋をしてるから
思いっきり片想いなんだけどねｗ

ワタシはいま
好きなひとと
一緒の場所ではたらいています☆

けれどほとんど話したこと 無いんです…

働いてるんだから もらって帰ればいいのに
わざわざシフトがひけてから バイクで買いに来る彼
生真面目サンだからなのかな？
インカム越しでも 声をかけられる シアワセな時間
とても嬉しい

ちょっとした ひとことが あまりにも嬉しすぎて
お漏らし
とても恥ずかしい





よりにもよって眼の前で
きわめつけのお漏らし
世界の破滅

完璧にオーバーヒートした脳は オーバーフローした感情を制御できなくなり
だから突貫した

そして…

このあとの展開はバツグンなので省略デス
ただひとつだけ文句があるとすれば
幸せは ひとりでもつくれるけど 仕合わせふたりじゃなきゃつくれない
とゆー意味に於いて やっぱり彼女ばかりが全面に出過ぎて彼サイドの力強さや躍動感やキモチヨサを描ききれていないこと
キモチイイ は ふたりの距離が重なって ひとつの宇宙になるから
ゼロ距離な想いを
それを絵でも 伝えて欲しかったかな

ともあれ
ステキなドラマに乾杯☆

ほか
『 リバース 』 ( カラー４頁含む８０頁 )
『 児高村監査記録 』 ( ４４頁 )
を収録
どちらも とても味のある作品なので
乞うご期待☆



★次点 ( ※自分用評価は１００点超だがレビュー用減点で１００点を割った作品 )

師走の翁 『 新装版 宴 』 ( ヒット出版社 )
表紙・裏表紙を差し替えあとがきを新たに書き下ろしただけだった
ってか 消しまで当時のままってゆうのは… ( 号泣

関連：
これまでの娘。と　今の娘。　そしてこれからのすべての娘。に　愛を！！

田倉まひろ 『 たくらまかん動物園 』 ( ヒット出版社 )
『 ブルマが世界を救うでしかし！ 』 が素晴らしかった
あとは何も言うまい

まよねーず。 『 少女型性処理用肉便器 』 ( ティーアイネット )
『 職業「便器」 』 の世界観が素晴らしかった
こういう世界観で 長編を書いてくれれば言うことナシだ

掘骨砕三 『 はんぶん娘 』 ( 茜新社 )
著者の単行本で１３番目に大好きだ
時代のケツの穴が小さすぎて掘骨のうんこはもう入らないらしい

木静謙二 『 真 今夜、とにかく××が見たい。 』 ( 富士美出版 )
著者の既刊３冊中ダントツで素晴らしい１冊目の復刻版
しかも初収録の 『 Ｓｍｏｋｉｎｇ ｂａｂｙｉｓｈ 』 と 『 Ｃｉｇａｒ ｂａｂｙｉｓｈ 』 が抜群

すずきみら 『 神武淫刀伝 ユキミ ( 上下巻 ) 』 ( オークス )
最終頁はあえて提示しないで 読者に想起させるような見開きで閉じて欲しかった
展開のバランス配分がもう一歩だったけど浪漫が素晴らしかった

Ｃｕｖｉｅ 『 Ｈｏｍｙ 』 ( 富士美出版 )
得意の中編が無くて少々物足りなかった
けど 『 全身幸福少女 』 と『 晩餐 』 が素晴らしかった



★準次点

広輪凪 『 エロきゅん・実験室 』 ( オークス )
デフォルメはドハデで好いが性器や唇・舌などはリアルを追求しないとエロさが不足する
もっと黒いと好ましいのだが 充分世界は堪能できた

N.O-茶々丸 『 痴母の花園 』 ( ティーアイネット )
話を複雑にしすぎてエロースが前作とは比較にならないほど薄れてしまった
漫画としてならおもしろいが いちばん素晴らしいところが消えてしまって勿体なさ過ぎ

黒木秀彦 『 若妻&女子校生コレクション 』 ( メディアックス )
作品レベルにちょっとムラがあって前作のほうがテイストも揃っていた
めっさ気に入ってたスワッピングの話がオミットされてるのも残念

江戸屋ぽち 『 純愛かたろぐ 』 ( コアマガジン )
前振りやオチの漫画センスが抜群に好い
なのにセックスになると突然三流裏ビデオみたいになるのでめっさ抜きにくい

抹茶ちゃもも 『 その手に救いは届かない 』 ( キルタイムコミュニケーション )
いろいろな面で進歩はうかがえるものの黒さが目減りしたことが残念だ
グレイトーンのグラデーション多用でコントラストが弱くなっているのも気になるが センスは高いので引き続き大いに期待

大和川 『 たいへんよくできました？ 』 ( 茜新社 )
漫画力の高さに任せて小手先のセックスが増加してるのが気になる
１・２冊目みたいな本気でぶつかり合うセックスを観たい

ほりとも 『 テンタクルバージン 』 ( キルタイムコミュニケーション )
エロは流れすぎてて抜きにくいが シッポとか味のある魔物とかでトキメキ力が強い
もっと可愛くて変態な路線を極めていただきたいものだ

ＳＩＮＫ 『 姦熟 』
２冊目 『 妖精姦淫 』 が素晴らしすぎたので ちょっと期待しすぎたかも
やはりあの作風は ちょっと掲載誌的に無理なのかもしれない

関連：
黒くてひん曲がった欲望の餌食に成り果てる幼女たちをスパイシーに仕上げた逸品。



ってなカンジのベストとあいなりましたよ？
それでは来年もよいお年を☆



あっ？
あと
自分専用のベストも
忘れないように
メモっておきます



★自分用ベスト ( 個人的なベストは当然 公に発信するものとは異なる 誰かに向けて公表するいじょう それが特定の誰かでない場合を除いてき訴えるべきものは明確に提示しなくてはならないと思うからです 自分用には常に減点など無く 感動の大きさだけが基準となっているもよう )

１位 １２６点

きあい猫 『 ベスト・オブ・きあい猫 スカトロセレクション 』


２位 １２２点

きあい猫 『 露出願望 』
天竺浪人 『 凌鬼の刻 ～アルカイック エンジェル～ 』
町田ひらく『 たんぽぽのまつり 』


５位 １１９点

まぐろ帝國 『 あいらんど 』


６位 １１６点

オイスター 『 美徳乃不幸 』


７位 １１５点

Ａｓｈ横島 『 3ANGELS SHOR 』
Ｆ４Ｕ 『 今夜のシコルスキー 』
ぽ～じゅ 『 PO-JU WORKS ショタ商業誌全作品集[1998～2009] 』


１０位 １１３点

ジョン・K・ペー太 『 激！！悶絶オペレーション プラス 』


１１位 １１１点

服部ミツカ 『 エロ漫画女子。 』


１２位 １１０点

あさぎ龍 『 初めて恋をした。 』
浦井民 『 Hole・Sweet hole 』


１４位 １０９点

海野螢 『 新装版 風の十二方位 』
ジョン・K・ペー太 『 ムチムチ！！悶絶フィーバー プラス 』
師走の翁 『 新装版 宴 』


１７位 １０７点

Ｌｏｗ 『 ハジメテのはつじょうき 』


１８位 １０６位

鬼窪浩久 『 造られた視線 』
ジョン・K・ぺー太 『 モンフェスXI 』
ハッチ 『 しょがくせ 』
乙 『 トラトラトラ 』


２２位 １０５点

ＴＹＰＥ.９０ 『 まなびの園 』
たけのこ星人 『 シアワセ少女 』


２４位 １０４点

七瀬真琴 『 最高画質 』


２５位 １０３点

川原流寺 『 痴女達の切札 』
小柳ロイヤル 『 聖ペナルティ学園 獄 』
田倉まひろ 『 たくらまかん動物園 』
MARUTA 『 彼女が恋人を好きになった理由 』


２９位 １０２点

くろ 『 正しい彼女の愛し方 Perfect Bizarre 』
ほしのふうた 『 仔犬のしっぽとお砂糖と 』
掘骨砕三 『 はんぶん娘 』
まよねーず。 『 少女型性処理用肉便器 』


３３位 １０１点
てつ 『 みにまにあ 』
Ｌｏｗ 『 秘密のハートマーク 色付き始めの過激なうんどう 』


３５位 １００点

木静謙二 『 真 今夜、とにかく××が見たい。 』
Ｃｕｖｉｅ 『 Ｈｏｍｙ 』
すずきみら 『 神武淫刀伝 ユキミ 』